ふるさと納税をすると返礼品をもらえるのはもちろん、もう1つ人気の秘密が住民税が安くなることです。
ただし、いったいどう安くなったのかが分かりにくいものです。そこで、今回はふるさと納税と住民税の関係性や控除時期、さらに控除された金額の確認方法について詳しくお伝えします。
ふるさと納税と住民税の関係性
まずはふるさと納税と住民税の関係性についてご紹介します。ふるさと納税とは税金のように勘違いされる方もいますが、自分が選んだ自治体に寄付をする制度です。
それによって寄付金控除として税金が控除される仕組みになっています。もちろんふるさと納税をしただけでは自動的に税金控除は行われません。税金を控除してもらう申請を行う必要があるということも忘れずに覚えておきましょう。
住民税は還付されない?
ふるさと納税をすると住民税が還付されて戻ってくると思われている方は非常に多いものです。しかしこれには少し誤解があります。
ふるさと納税を行うことで、所得税は還付されて戻ってきます。しかし同じ税金でも住民税は還付されるのではないということを知っておきましょう。
住民税は税額控除される
住民税が還付されないのであれば、ふるさと納税によるお得がないのではと思われた方もいらっしゃるでしょう。
実は住民税は還付ではなく、翌年度の支払額が控除されるのです。還付として税金が戻ってくるのか、支払うべき額が少なくなるのかの違いはありますが、お得になるということは間違いありません。
住民税が控除される時期と金額
では住民税はいつ控除されるの?かという点について見ていきましょう。
住民税というのはそもそも前年の所得額に応じて決定されます。そして毎年6月から次の1年間が前年の所得額に応じて決定された住民税を支払う時期となります。
前述でも触れましたが、ふるさと納税をした翌年の住民税が控除されます。基本的に控除となる額は、ふるさと納税をした翌年の6月から翌々年の5月までの12ヶ月で毎月減額されていきます。通常、12カ月で均等に割り切れないことが多いので、翌年の6月のみ控除額が多くなります。そこで差額の調整が行われるからです。
またふるさと納税する前にどのぐらいの控除が受けられるのかを知りたいという方は、下記のようなふるさと納税ポータルサイトなどにあるシミュレートを利用すると便利です。必要な情報を入力するだけで概算の金額がはじき出されるのでまずはチェックしておくことをお勧めします。
控除された住民税の確認方法と注意点
ふるさと納税でお得に控除される住民税がいくらなのかはどこで見たらいいのか分からないという方も多いでしょう。しかし、みなさん見方を知らないだけで市町村から送られてくる資料にはきっちりと控除額が記載されているのです。
確認方法に加えて注意点についてもご紹介しますので参考にしてくださいね。
控除された住民税の確認方法
ふるさと納税をした翌年の住民税がきっちりと控除されているかどうか、またいくら控除されているのかを確認する方法から見ていきましょう。
それは市町村が発行している住民税決定通知書を見ればわかります。お勤めの方の場合は、会社から交付されます。この住民税決定通知書に税額控除額という欄があります。その市民税及び県民税のそれぞれに記載された税額控除額の合計が、あなたが控除を受けられる額となります。
住宅ローン控除がある場合
上記でお伝えした税額控除額の欄ですが、住宅ローン控除も合わせて利用している場合は両方の合計額が記載されています。
そこでふるさと納税でお得になった住民税の控除額だけを知りたいという方は、住宅ローン控除の額を差し引く必要があります。自治体によって異なりますが、摘要欄などに控除を受けられる住宅ローン控除額が記載されていますので、それを差し引けば金額が分かりますね。
収入が1か所からでない場合
お勤めの方で会社から給与をもらっているのとあわせて、副業などをしている方に知っておいていただきたいことをお話しします。
この場合、3つのパターンが考えられます。1つ目は住民税の控除を主となる給与収入から控除する方法です。2つ目は副業から控除してもらう方法です。3つ目は、基本的に給与収入から控除してもらうが、控除しきれない場合に副業から控除する方法です。
ただし、どの控除方法を取るかを選べる自治体とそうでない自治体がありますが、もし選べるのであれば副業から控除する方法を選ぶという手もあります。それは、副業を会社にばれないようにさせるためです。あわせて確定申告の際に住民税の支払いを自分で行うという欄にチェックしておくとより安全だといえます。
ふるさと納税でお得になる住民税は翌年の住民税から1年間かけて控除されるということ、その確認方法についてお届けしました。事前シミュレートも利用してお得にふるさと納税を楽しんでくださいね。