ふるさと納税をお得に行うための計算方法

同じふるさと納税をしても得する人ばかりではないことをご存知でしょうか？ふるさと納税はお得だとメディアでももてはやされていますが、事前に行っておきたい計算があります。

今回は損しないふるさと納税と題して、ふるさと納税をお得に利用する計算のいろはをお届けします。

ふるさと納税で得をするとされる理由

まずはふるさと納税をすると得をするといわれる理由についてチェックしていきましょう。

1つ目は自分が選んだ自治体に寄付金を納付することで特産品など自分が好きな返礼品をもらうことができる点です。どの自治体に寄付をするのか、そして何を返礼品にもらうのかも自分で選ぶことが出来る自由な寄付制度です。

2つ目は寄付金控除を受けることができるため、税制優遇の対象となることです。例えば1万円分のふるさと納税を行えば、税制優遇として8千円分税金が安くなります。

この場合税金が安くなることはもちろん、1万円から安くなった8千円を差し引いた実質2000円で1万円相当の返礼品をもらうことができたという計算にもなるのです。

こういった観点からふるさと納税をすると税金面でも返礼品の面でもお得になるとされているのです。

ではここからはふるさと納税でお得になる税金についてさらに掘り下げてみていくことにしましょう。計算方法についても解説しますのでしっかりと確認してくださいね。

前述でも触れましたがふるさと納税をすることで一定の手続きを踏むと税金が優遇されます。具体的にどの税金が優遇されるのかについてお話していきましょう。

お得になる税金は2つあります。1つ目は所得税、2つ目は住民税です。まず所得税はふるさと納税を行った年の税額が還付され、所定の口座に振り込まれます。

続いて住民税はというと、こちらは年内に還付はされません。また所得税のようにお金が戻ってくる還付ではなく控除という形が取られます。ふるさと納税を行った翌年の住民税から所定の額が控除される、つまり減税されるのです。

この違いを知らずに所得税も住民税もどちらも還付されると勘違いしている方も多いので、違いを知っておきましょう。

ではここからは具体的に還付される所得税と、控除される住民税の計算方法について見ていきましょう。

まず所得税に関しては以下の公式に当てはめることで還付額が割り出されます。

（ふるさと納税をした金額－2,000円）×所得税率

上記で求めた額が還付額ですが、ふるさと納税を行うことが出来る額はご自身の総所得額の40％までに限られているという点についても知っておきましょう。ちなみに所得税率は家族構成や年収によって変わってきます。

次に住民税の控除額の求め方について見ていくことにしましょう。計算方法は以下の通りです。

1.（ふるさと納税をした金額－2,000円）×10％・・・・通常の税額控除
※ふるさと納税が可能な額はご自身の総所得の30％までです

2.a：（ふるさと納税をした金額－2,000円）×（1－10％－所得税率）
b：住民税額所得割×20％
※aとbで求められた数値の内、低い方が適用されます。
・・・・特別控除

1.で求めた通常の税額控除額と2.で求めた特別控除額のいずれか低い額の合計が、翌年の住民税から差し引かれる控除額となります。

最後にこれからふるさと納税をしようとお考えの方に是非知っておいていただきたい注意点をご紹介しましょう。

お得になる税金の計算方法の所でも少し触れていますが、ふるさと納税はやればやるほど得をするという制度ではありません。

所得税還付においては総所得の40％、住民税においても総所得の30％と、上限額があらかじめ決められています。

そこを知らずにふるさと納税をしてしまうと、逆にご自身の負担額の方が大きくなるということにもなりかねないのです。

また寄付金の上限額というのはその人の所得に応じて変わってきますので、全ての人が同じ条件で得をする、また損をするという訳ではありません。

例えば5万円ふるさと納税をしたにも関わらず、税額控除などの優遇措置を受けられたのは24,000円のみで、26,000円が自己負担となると、損になります。逆にこのケースでも得をするパターンの人ももちろん存在するのです。

上記でご紹介したような損をしてしまうということを避けるためにも、ふるさと納税をする前に事前にシミュレートをしておくことをおすすめします。

簡易なシミュレートから詳細シミュレート方法などが所得額など必要事項を入力するだけで求められるサイトもありますので是非利用しておきましょう。

どうせするなら気に入った返礼品をお得にもらい、さらに税金の優遇措置も確実に受けるというのがふるさと納税において外せないポイントとなるでしょう。